基本的な仕様について
Q. iroha Board は SCORM をサポートしていますか?
A. サポートしておりません。
Q. LDAP (Active Directory) 認証には対応していますか?
A. 対応しておりません。カスタマイズにてLDAP認証の処理を別途実装する必要があります。
Q. iroha Board のユーザ数、グループ数、コース数、コンテンツ数に上限はありますか?
A. 特に上限はございません。
Q. 受講者やコンテンツを増やした場合、パフォーマンスにどのような影響が出ますか?
A. 使用されているサーバ環境や運用規模にもよりますが、これまで5000人(同時接続100人程度)/50コース程度の規模であれば、一般的なレンタルサーバでも問題なく運用できることを確認しております。但し学習履歴の「CSV出力」機能は対象履歴の件数によってはタイムアウトする場合がございます。その場合、条件を絞って出力してください。
v0.10.1 にて大幅なパフォーマンスの改善を行いました。
Q. ユーザのグループを階層化することはできますか?
A. グループ自体は階層化できませんが、複数のグループを組みわせることで疑似的な階層化が可能です。例えば「A部」「A部1課」というグループを作成し、ユーザを両方のグループに所属させることで、「A部」という上位のグループ、「A部1課」という下位のグループそれぞれで学習履歴の絞り込みや、受講登録、お知らせの表示が可能です。
Q. 特定の機能やグループのみにアクセス可能なユーザを作成すること可能ですか?
A. 作成できません。カスタマイズによって対応を行う必要があります。
Q. iroha Board は多言語に対応していますか?
A. 現在のところ日本語のみの対応となっております。カスタマイズによって対応を行う必要があります。
Q. サーバの推奨スペックはありますか?
運用の規模、形態によっても異なりますが、ある程度の規模(1000人以上)の場合、目安として以下のスペックをご提示しております。
CPU : Xeon 2コア以上(4コア以上推奨)
メモリ : 8GB以上 (16GB以上推奨)
ストレージ : 20GB以上の空き容量(SSD推奨)
コンテンツの作成について
Q. 動画のストリーミングサービスはどこがお勧めですか?
A. Vimeo や YouTube (限定公開) がよく使われております。 Vimeo は月額数千円程でほぼ無制限に動画の配信が行えるほか、パスワードやアクセス元ドメインによるコンテンツ保護機能なども搭載されております。無料プラン(Vimeo Basic) も用意されております。
Q. 映像を大きく見せたいのですが、どのようにすればよろしいですか?
A. リッチテキストエディタの動画挿入機能を使用して、YouTube や Vimeo の動画を挿入した場合、コード表示モードでHTMLタグを編集することで画像を大きくすることが可能です。
具体的には以下のようにHTMLタグを編集します。
変更前
<p><iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/fK_JGVti5y8" width="640" height="360" class="note-video-clip"></p>
変更後
<iframe frameborder="0" src="//www.youtube.com/embed/fK_JGVti5y8" width="100%" height="100%" class="note-video-clip">
- iframe の width, height の値を 100% に変更します。
- <p>, </p> タグを全て削除します。
Q. アップロードファイルのサイズの上限はどのように変更できますか?
A. アップロードファイルのサイズの上限の設定はアプリケーション側、Webサーバ側の2種類があります。
アプリケーション側は app/Custom/Config/config.php に以下のような設定を追加することで変更可能です。(デフォルトは10MB、単位はバイト数)
※ app/Config/ib_config.php を直接編集することでも設定可能です。
$config['upload_maxsize'] = 1024 * 1024 * 100; // 100MB(配布資料)
$config['upload_image_maxsize'] = 1024 * 1024 * 20; // 20MB(画像)
$config['upload_movie_maxsize'] = 1024 * 1024 * 100; // 100MB(動画)
Web サーバ側は php.ini ファイルで、以下のように upload_max_filesize (アップロードファイル最大サイズ) の値を設定することによって変更可能です。
upload_max_filesize = 128M
また必要に応じて、memory_limit (利用可能なメモリサイズ), post_max_size (POSTデータの最大サイズ), max_execution_time (最大実行時間[秒]) の値も変更してください。
memory_limit = 128M
post_max_size = 128M
max_execution_time = 120
設定が反映されているかどうかは、webroot ディレクトリに以下のように記述した phpinfo.php ファイルを配置し、
ブラウザで http://(iroha Board の URL)/phpinfo.php を開くことによって、upload_max_filesize などの設定値が確認可能です。
<?php
phpinfo();
?>
※ etc/php.ini, php/php.ini の設定は、Apache を再起動するまで反映されません。
※ 確認後は、配置したファイルを削除してください。
Q. 配布資料などでアップロード可能なファイルの拡張子の追加は可能ですか?
A. カスタム設定ファイルを編集することで可能となっております。例えば配布資料として、.abc という拡張子のファイルのアップロードを許可したい場合、カスタム設定ファイル(app/Custom/Config/config.php)に以下のように追記します。(既存の拡張子リストもそのまま有効となります。)
$config['upload_extensions'][] = '.abc';
Q. PowerPoint ファイルを学習コンテンツとして利用可能ですか?
PowerPoint ファイル(.ppt, pptx)はそのままではブラウザ上で表示できないため、以下のような方法でブラウザで閲覧可能な形式(HTML, PDF)に変換し、学習コンテンツとして登録する必要があります。
- PowerPoint ファイルを Google スライドに変換し、リッチテキストのHTML表示モードにて、Google スライドのHTMLコード (iframe形式) の埋め込みを行う。
Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームを公開する
https://support.google.com/docs/answer/183965 - iSpring Converter など有償製品を使用して、PowerPoint ファイルをHTMLファイルに変換し、サーバにアップロード後、URLコンテンツとして登録を行う。
iSpring Converter Pro – 製品概要
https://www.xlsoft.com/jp/products/ispring/con_pro/index.html - PowerPoint のエクスポート機能にてPDF形式に変換し、配布資料もしくはURLコンテンツとして登録を行う。(PDFファイルをURLコンテンツとして登録した場合、iOSでは最初のページのみ表示されます。)
※ 個別の製品のサポートは一切しておりません。
iroha Board の利用について
Q. iroha Board は無料で利用できますか?
iroha Board はオープンソースソフトウェアとして公開しており、無料で利用可能です。 いろはソフト社では、オープンソースソフトウェアの補完的なサービスとして、導入、コンサルティング、カスタマイズ、サポート、運用(クラウド)、保守などのサービスを有償にて提供しております。
Q. iroha Board は商用でも利用可能ですか?
iroha Board で採用しているライセンス、GPL の範囲内で商用でも利用可能です。GPLに準拠したくない場合には、商用ライセンスのご購入をお勧めしております。価格等の詳細についてはこちらからお問い合わせください。
運用について
Q. レンタルサーバはどこがお勧めですか?
A. エックスサーバが最もよく使われております。月額1000円から利用可能で、豊富な機能とパフォーマンスに定評があり、iroha Board のデモサイトもエックスサーバ上で運営しております。
Q. AWS などクラウドサーバ上でも動作しますか?
動作環境を満たしていれば動作いたします。実際に運用されているお客様もいらっしゃいます。
Q. データのバックアップはどのようにできますか?
A. iroha Board 自体にはバックアップ作成機能はありませんが、以下の2つのデータをコピーすることで、バックアップが可能です。
- iroha Board のデータベース (phpMyAdmin や mysqldump コマンドなどで作成可能)
- /app/webroot/uploads ディレクトリ
Q. セッションのタイムアウト時間はどのように変更できますか?
php.ini ファイルの gc_maxlifetime の値を設定することで変更可能です。
例えば4時間と設定したい場合には、以下のように設定します。(単位は秒)
session.gc_maxlifetime = 14400
Q. ローカル環境(Windows)にはどのようにインストールできますか?
A. 開発・検証などを目的に Windows 環境にインストールしたい場合、XAMPP などで環境を作成することでインストール可能です。
インストール手順
- XAMPP をダウンロードします。
https://www.apachefriends.org/jp/download.html - インストーラを起動し、インストールを行います。
iroha Board に必要なコンポーネントは、「Apache」「MySQL」「phpMyAdmin」のみです。 - インスール後、ブラウザで phpMyAdmin を開き、データベースの作成を行います。
MySQL のデフォルトのアカウントは root (パスワードなし)です。照合順序には「utf8_bin」を指定してください。 - 以降は通常のインストール方法でインストールを行ってください。
デフォルトの公開ディレクトリは「C:\xampp\htdocs\」です。
※ XAMPP のデフォルトの設定で外部に公開しないでください。外部に公開する必要がある場合には、必ず MySQL の root のパスワードの変更, phpMyAdmin 等へのアクセス制限を行ってください。
その他
Q. カスタマイズはどのようにできますか?
iroha Board のソースを直接編集することでもカスタマイズ可能ですが、パッケージ本体をアップデートしやすくするため、カスタマイズ対象のソースを、Custom ディレクトリにコピーしてから編集することをお勧めいたします。

例えばログイン画面をカスタマイズしたい場合は、View/User/login.ctp を Custom/View/User にコピーします。独自の共通スタイルシートを追加したい場合は、webroot/css/custom.css に記述します。データベースへカスタマイズ用のフィールドの追加などを行いたい場合には、Custom/Config/custom.sql にDDLを記述し、/update を実行してください。
但しカスタマイズしたソースとパッケージのソースの互換性を保証するものではございません。カスタマイズしたソースの修正部分は明確に分かるようにし、いつでもパッケージのソースとマージできるようにしておくことお勧めいたします。
※ カスタマイズには PHP / CakePHP (2.x), HTML / CSS / JavaScript, MySQL 等の知識が必要となります。 具体的なカスタマイズ方法やトラブルシューティングについてはサポートしておりません。
CakePHP 2.x の概要
https://book.cakephp.org/2/ja/contents.html
Q. 独自のテーマカラーを追加できますか?
app/Custom/Config/config.php に以下のように記述することで、独自のテーマカラーを追加することが可能です。追加後、システム設定画面で custom を選択します。
※ #000000 の部分にカラーコードを指定します。
$config['theme_colors'][] = ['#000000' => 'custom'];
A. v0.10.4 以降のバージョンでは、設定ファイルにて一部が変更可能となっております。理解度ボタンを「終了」ボタンのみ表示する場合には、app/Custom/Config/config.php に以下のように記述します。
※ あくまでもカスタマイズを簡略化することが目的の設定であり、変更には様々な制約があります。
※ config.php は UTF-8 で保存してください。
※ config.php にコメントアウトされている設定が存在する場合は、解除してください。
※ 「中断」ボタン「戻る」ボタンのラベルは変更できません。
※ 運用の途中でボタンのラベルを変更した場合、過去の学習履歴の理解度が適切に表示されない場合があります。
// PC向け理解度ボタンラベル
Configure::delete('record_understanding_pc'); // 既存の設定を削除
$config['record_understanding_pc'] = array(
'1' => '終了'
);
// スマートフォン向け理解度ボタンラベル
Configure::delete('record_understanding_spn'); // 既存の設定を削除
$config['record_understanding_spn'] = array(
'1' => '終了'
);
変更前

変更後

理解度ボタンのラベルを「わかった」「わからなかった」の2つに変更する場合は以下のように設定します。
※ 配列の添え字は4まで既に使用済みのため、オリジナルのラベルの添え字は5以降を使用してください。
※ 複数の理解度ボタンが存在する場合のみ、「理解度を選択して終了してください。」というメッセージが表示されます。このメッセージは変更できません。
// 理解度 短縮ラベル(コース目次、学習履歴一覧画面にて表示)
$config['record_understanding']['5'] = '✕';
$config['record_understanding']['6'] = '〇';
// PC向け理解度ボタンラベル
Configure::delete('record_understanding_pc'); // 既存の設定を削除
$config['record_understanding_pc'] = [
'5' => 'わからなかった',
'6' => 'わかった',
];
// スマートフォン向け理解度ボタンラベル
Configure::delete('record_understanding_spn'); // 既存の設定を削除
$config['record_understanding_spn'] = [
'5' => 'わからなかった',
'6' => 'わかった',
];
